等価交換

鋼の錬金術師、最終回。飛び飛びでしか観てなかったのでアレなんだけど、話の落としどころは悪くなかったと思う。けど、この最終回から逆算していくとずいぶん変な作り方をしたな、とも思う。最初からオチが決まっていたわけではないだろうけど、もうちょっと上手い語り口があったんじゃないかね? 

作画も安定はしていたが、アニメーションとしての気持ちよさは感じられなかった。

あと問題だと思うのは、少年漫画的要素が少なかったところ。やっぱりさ、ちゃんとバトルらしいバトルも用意してさ、盛り上げるところは盛り上げなきゃ駄目でしょ。それとも最近の小中学生はそんなガキくさいのよりも、シリアス(っぽい)ドラマを観たいのか?


ま、劇場版もやるようだし、原作も完結してないし、最終的な評価を下すのはまだ早いか。


■今月のアワーズ立ち読み。ヘルシングすげー。描き込み具合が尋常じゃない。でもコミックスになると、迫力が半分ぐらいになっちゃうんだよな。雑誌サイズじゃないと、あの画面の迫力は感じられない。

この作品って、言っちゃえばシチュエーション燃え漫画でしかないんだけど、それをここまで盛り上げられるのは、素直にスゲーなと思う。遅々とした展開も、盛り上げどころを計算した「溜め」の演出なのではないかとすら思えてくる。

キャラクターの数がそんなに多くないのもいい。強力なキャラを何人か生み出して、あとはそいつらを徹底的に暴れさせる。やたらめったら色んなキャラを登場させるのは、サービス過剰で気持ち悪いだけじゃ。

トライガンも続き気になるー。


舞-HiMEサンライズ制作で、しかも谷口悟朗さんが「クリエイティブプロデューサー」として関わっていると知って、1話を観逃したのを後悔。「萌え」だの「燃え」だの聞いてもありえないほど萎えるだけですが、「スクライドっぽい」と聞くとありえないほど勃起する僕。


■やっぱり、娯楽作品っていうのは視聴者(読者)の心の性感帯を刺激・開発してなんぼでしょう。そして極上の前戯で心をヌレヌレのヌルヌルにして、視聴者の準備が万端になったところで、ぶっといテーマを挿入し、突き上げて突き上げて突き上げまくって、視聴者が絶頂に達しそうになったら、そこで作者も情念スペルマを放出し、作者・視聴者共々エクスタシー(カタルシス)でフィニッシュ! …というのが娯楽創作者(富野風に言えば戯作者)が目指すべき理想ではないでしょうか(こういう例えしか出来んのか)。

言いたいこと言って、描きたいこと描くだけじゃね。