座頭市物語

「貴公は世にも人にも負けまいとして生きている。だがわしはその逆だ…」


盲目だけど鬼のように強い按摩「市」が、ヤクザの抗争に巻き込まれたり、女の人(万里昌代はエロい)に惚れられたり、用心棒と戦ったりする話。詳しくはここを参照。って、これじゃ俺が書くことないな(笑) 所感を言えば、意外と地味な作品ですな。「喧嘩旅」ではトーンが変わった印象がありますが、この「座頭市物語」から「兇状旅」まではストーリー的にも地続きなだけあって、ずっと暗めの雰囲気。悪人は斬ってるけど、同時に「斬っちゃならない人を斬り、殺っちゃいけない人を殺っちまった」なので、カタルシスはかなり少ない。「座頭市さえいなければ…」とまでは言わないまでも、誰も幸福になっていないから、爽快感もあまりない。ここら辺の「重さ」は好みが分かれるところでしょうか。

勝新さんの殺陣はアホみたいに速くて凄い。なので逆に手練の用心棒だろうが、実の兄だろうが、師匠だろうが、どんな相手役もアクション的には力不足に見えてしまう。俺が贅沢なのかな。キャラ造詣としては、平手造酒は非常に味わいがあって好き。

シリーズは続くが、感想を書くほどのこともなかったりして。



唯一にして至上の目的である「アレ」さえ忘れなければ、まぁ何でもありか。