オーフェンの魔術は今でも空で全部言えます 26歳・男

ひとつの物事に専心しようとすると、途端に別の物事がおいしそうに見える──というのは人間そのものの習性なのか、それとも俺の病癖なのか。隣の芝生は青く見える現象なのか。単に大変そうだから逃げたくなってるだけなのか。ものすごくタイミングの悪い移り気なのか。かなり悪質な天の邪鬼なのか。

良い○○を見たら○○に惹かれるのは分かるが、またすぐに別のカッコいい△△を見たら△△に惹かれていく。そんなダメな循環で有耶無耶になっていき、新たな諸問題や環境に飲み込まれ時だけが無情に進んでいく──。そういったことはもう終わりにしよう。自分の一時的な精神状況など関係なしに、一度決めた以上は、半ば機械的にでも眼前のことに集中する。それだけしか前に進む方法はないし、眼前のことを放り投げて別のことに移ったところで、また上記の糞ループにハマり込むだけだ。もはや「俺は何をしたいか」は最優先事項ではない。「今何を為そうとしているのか」が問題なのだ。別の何かをするのであれば、眼前のことを片づけてからにしろ。それが最低限のルールだ。



いや、しかしまーなんですな(桂小枝風に)、ひとつの物事に集中するっていうのは大変ですな。次から次へと雑念が浮かんできて、その度に作業がストップしてしまう。もっとシンプルな単純作業なら作業そのものに没頭することもできるんでしょうけど、それなり以上に脳みそ使う作業なので、相当強烈に集中していないと、雑念に心乱され
「ああーもうやーめた。しんどいしんどい。もっとらくでたのしくておもしろくてきもちいいことしよーっと。もしくは○○でせいこうしたおれをもうそうしてえつにはいろーっと。じっさいになにかをなすなんてめんどくちゃーい。くちだけでおっけーおっけー。もうそうじょうのおれはばんのうのてんさいだからなー。むしろいまやってる△△なんてしょせんはどうでもいいあれで、ほんめいは○○なんだからそっちがんばりゃいいのよ。いつかね。さんぼんの『や』? はははは。なにをやってきたのかも、なにができるのかもおれにはかんけいねー。なにをしたいのかだけがもんだいなのよ。むひひひひ。とりあえずおなにーしようっと」
みたいなことを考えてしまいますからな。



……ちゃんと、がんばろう。