今年前半に読んだアレコレ

  • 他人を見下す若者たち

「かもしれない」「と思われる」「ではないだろうか」とかそんなのばっかりで、なんというか理論を組み立てていく上での前提のデータがいまいち信用出来ないっつーか。それで結局出てきた結論も常識論とか印象論の範疇を出てないしなぁ。まぁ「感情」を学問的に取り扱っていこうと思ったら、もっともっと研究とデータの蓄積が必要なんでしょうな。もの凄い精度で感情の数値化とかが出来るようになったら、面白そうだけど。

  • ダメな人のための名言集

ちょっとヒネた名言・至言を集めた本。基本的には身も蓋もなかったり、開き直ったりした言葉が多いのかな(笑)。いや、大事だと思いますよ、そういう発想は。

  • ひらきこもりのすすめ2.0

ネットやPCというツールの普及によって、個人単位でクリエイティブな仕事をやっていけるチャンスが増え、場合によっちゃひきこもりながらでも飯食っていけちゃうかも? という可能性や、それに伴う未来図について様々な視点から解説(説得?)した本。あまりに楽観的に感じる部分も少なくないし、「そんなうまくいくかねぇ?」とも思うけれど、いろいろと行き詰ってる若い人にとっては、まぁ、希望を持たせてくれる内容にはなってるんじゃないかと。前提として「シビアな現状認知」は必須ですけどね。とっとと動いてなんぼです。

  • 「美少女」の現代史

70年代から90年代くらいまでのオタクカルチャーについて「美少女」という観点から解説した本。まぁ、アレですね、日本中の男子が二次元美少女をオカズにしてシコりまくったザーメンが東京ドーム100万杯分くらいになっちゃった! とかそういう感じの内容ですよね。罪な話だ。

  • 「おたく」の精神史 一九八〇年代論

「おたく」というよりかは大塚英志本人の精神史って感じもしますが、それ故に面白かったです。すごく長いので、具体的な内容は殆ど覚えちゃいませんが(ダメじゃん)。

作家じゃ食っていけない、というのがよく分かりました(薄笑いで)。

TVゲームについての四方山話的な内容。いくらソフトが売れないって言っても業界そのものがまだまだ若いし、「食っていける度」では他のエンターテイメント業種に比べたらやや高めなのかなとかちょっと思いました。

意外なまでに健闘した作品だよね、これも。爆発的に面白いとかではなかったけど(むしろグダグダ感が目立った)、「ボーイ・ミーツ・ガール」と「変態」の2大技で無理やりまとめ切った。10巻という長さで終わったのも結果的には非常に良かった。アニメもまだ最後まで観てないので、チェックしとかなきゃ…。

  • ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判3
  • グラインドハウス映画入門

やっぱり俺さんは映画秘宝なナニのほうが好みです。とか言っておいてグラインドハウス系の映画は全然観てないんですけどね。ある程度見てるのはゾンビ映画とホラー映画くらいか。しかもほとんどは小中学生の時に観たやつばっかり。ダメだ。

  • 風の帰る場所―ナウシカから千尋までの軌跡

宮崎駿マンセーインタビュー集。まぁ、間違いなくアニメ業界の帝王ですよね。力量、性格、言動すべて含めて。「うへぇ」と思うところも多々ありますが、それはもう偉い人には共通したアレですからしょうがない。次回作は来年だっけ?

クトゥルーネタの勉強としてとりあえず上記3つを読了。それで概略に関しては大体分かった。ものすごくギリギリな世界ですよね。下手に書いたら物凄く陳腐になる設定群。「宇宙の深遠には人知の及ばぬほどの邪悪な存在が蠢いている」的なイメージは良いんだけど、そこに善悪二元論だったり人間の意志云々を絡ませちゃうと、途端にダメダメになっていく感じ。この設定で話を作っていこうと思ったら、非常にセンスを問われますな。次は作品自体を読んでいく予定。積んだままなんだけど。