許されざる者

悪人ぶっ殺し痛快バイオレンス西部劇だと思って観たので、かなり肩透かしを食った。そもそも、そういう暴力や復讐の虚しさを描いている映画。普通のバイオレンス映画だと、徹底的に悪役を非道な奴に描いて、それを主人公がぶっ殺してカタルシス、って作りにするのが定石だが、この映画は表面的にはそういう筋書きになっているものの、演出的には意図が全く逆になっている。無法者はいるが憎い悪役としては描かれていない。娼婦の顔を傷つけた無法者は悪党だが、殺さなければならなかったのか? 主人公の相棒を責め殺した保安官は悪党だが、殺さなければならなかったのか? 殺すべき悪はいるのか? 「許されざる者」は誰だ?


『地獄で待ってるぜ』


面白かったかというと……退屈だったんですけどね(ええ〜)。散々西部劇を観尽くした後に観るような映画かもしれないッス。今度は西部劇を中心に観ていこうかなぁ。もしくはダーティハリー