孤立する個の複合体

大学の図書館で、正太郎くんの表紙に惹かれてSTUDIO VOICEっていう雑誌を読む。アニメ特集ということで、注目株の監督や作品を色々と紹介していて、「へーこの監督ってこういう仕事もしてたんだ」みたいな発見があってなかなか面白かった。それで渡辺信一郎監督のインタビューも載っていたので読む。で、サムライチャンプルーに対する違和感みたいなものがちょっと晴れた。なるほど、作品そのものではなく作り手がどれだけ無茶できるかを試していこうってわけね。2話観てちょっとヤバイかなと思ったが、逆に先が楽しみになった。スタッフも恐ろしく豪華だし。


攻殻機動隊SAC、最終回。面白かったー。個人的には笑い男がなんか好き。無限に広がっていく世界に対して、孤独に真摯に立ち向かっていく姿勢が青臭いけどいい。なんというか、世界(世間でもいいか)に対して無視を決め込んで、ひたすら己の欲求と興味にのみ生きるってのが俺の中の理想型としてあったんだけど、それはそれで無理があるんだよなとか思ったり。かと言って社会運動に入れ込んだり、宗教に逃げ込んだりするのも違う気がする。群れるなよって感じで。

世界と対決しても生き延びていけるように、知識を吸収し己を磨き、自分の殻の中に逃げ込むことなく、孤独に人生を歩んでいく。生真面目な感じもするが非常に憧れるし目指していきたい生き方だなぁ。俺は非常に不真面目な人間だけど、そういうある種のストイックさを持った真面目な人間は大好きなのだ。