バクマン。(2)

……最後まで読み終えた俺は、静かに本を閉じた。そして正座をし、眼を閉じて深呼吸。次の瞬間──

バクマンのコミックスを空中高く放り投げて、右腕を掲げ、大音声で叫んだ!

「我は踊る天の楼閣!」「我は放つ光の白刃!」「我は呼ぶ破裂の姉妹!」「我は見る混沌の姫!」「我導くは死呼ぶ椋鳥!」「我は撃つ光靂の魔弾!」「我は描く光刃の軌跡!」「我は歌う破壊の聖音!」「我は砕く原始の静寂!」「我が左手に冥府の像!」

「これでとどめだ! 我が契約により──聖戦よ終われ!」

疑似空間転移により大空高く舞い上がったコミックスは、熱衝撃派と連続衝撃と超重力場と振動波と光弾と疑似球電と自壊連鎖と空間破砕と物質崩壊と意味消失の魔術により跡形もなく消滅した。あーすっきり。


──という妄想をしながらフニャフニャとぼくちんは眠りにつきました。明日も仕事で早いんだもーん。



……えーと、あの、その、ごめん。がんばります。俺も。

バクマン。 2 (ジャンプ・コミックス)

バクマン。 2 (ジャンプ・コミックス)