DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 最終話「死神の見る夢は、黒より暗い暗闇か?」

おもしろい、おもしろくない以前にものすごく消化不良で終わってしまった。やっぱり構成の問題だよな、これは。


以下、話数を気にせずにシリーズを構成できるとすればこういう感じがいいという妄想。

  • 基本的な話の縦軸はヘイの過去にまつわる因縁話、横軸は必殺仕事人としての各エピソード。
  • シリーズ前半はヘイ達仕事人チーム・未咲達公安チーム・MI-6が主軸、後半はヘイ・イブニングプリムローズ・組織が主軸。
  • エピソードの分量は、まず作品の世界観、キャラクターの紹介として、ヘイ達の必殺仕事人としてのエピソードを5つほど。イン、ホァン、マオ各自を主役としたエピソードも2つずつくらい。公安チーム主役のエピソードも最低1つは必要。息抜き・番外編として久良沢凱がらみのアホエピソードも2つくらい投入。そして本編最終回くらいの事件を物語の中盤に配置。そこで初めてイブニングプリムローズや組織という大きな背景が明らかになり始める。シリーズ後半はヘイの過去エピソードと組織との因縁話に焦点をしぼる。ヘイの過去話はたっぷり5、6話くらいかけてやる。そんなこんなでシリーズ全体のピースがすべて出揃い、それら全てが絡み合い大きなうねりとなるようなラストエピソードを展開する。……こういうことをやるから週刊連載のマンガって長くなるんだな(笑)。
  • 「組織」の実態を明らかにするべきか否かは判断に迷うところですな。結局、敵の存在を大きくすればするほど主人公達の「滅びの美学」みたいな話にどうしてもなっちゃうので。ある程度組織の強大さを見せつけた上で、「一矢報いる」展開で終わらせるのが作品のテイストとしては妥当か。
  • 話の盛り上げ箇所を明確にする為にヘイに対するライバルキャラは必須。でもノーベンバーやウェイではちと力不足。もうちょっと濃いキャラが欲しい。
  • アクションや能力バトルの分量ももう少し増やして欲しかった。原作モノ以外でしっかり能力バトルを描いてくれてるアニメってお眼にかかったことがない。
  • アクション時にはヘイはあの仮面を絶対に外さない。仮面を外すのは1番最後。仮面をつけていたのは人を殺してしまった哀しみを見られないため。だから人を殺さないと決めた瞬間に仮面は捨てる。そんな展開希望。
  • 星空のシーンから始まったなら、やっぱり最後も星空で終わらなきゃ。

キャラクター、世界観、雰囲気、演出、音楽、声優とか個々の要素はおいしかったので、残念無念。そういうアニメってもういくつ観てきたことやら。でも懲りずにまた創ってください。