FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN

どういう分類にしようかと迷ったけど、これはもう映画って言っても構わないでしょ。規模的にも、大画面で観てなんぼって感じだから。

ゲームとかマンガとかアニメみたいなガキカルチャーが大丈夫で、マトリックスシリーズのアクションもオーケーな人は大いに楽しめる内容。だってすげえもん、アクションが。ステゴロあり、ガンアクションあり、怪獣とのバトルあり、バイクチェイスあり、ソードアクションありで、しかもどれもが今まで観たことないような映像になっている。ただその凄さの方向性が全部デタラメベクトルなので、そういうマンガチックなのは嫌! って人はダメでしょう。でも、FFⅦの映像作品としてはこの方向性で大正解だと思う。純粋な技術力だったらディズニー作品とかにはなかなか勝てないんだから、ジャパニーズがCG作品を作ろうと思ったら、こういう方向性がメリット的にいいんじゃねーの。実写でもアニメでもないけど少年マンガ寄り、みたいな。だからそういう意味での「現時点での正解」を見せてもらったという感心もありますね。よく頑張った! 感動した!(うわー)。

ストーリー、というか展開は「盛り上げる」ことに徹しているので良いと思いますよ。グダグダした「人間ドラマ」を見せられるよりかはよっぽどね。ちゃんと物語上の引きもあるし、まとめてもある。

やっぱりレノは良かったな。おいしい役。社長も良かった。というか大川透が良かった。「気づけよ、親不孝者」

文句があるとすれば「血」とか「汗」がほとんどなかったことかなあ。技術的な問題、倫理的な問題の両方があるんでしょうけど、なんとかして欲しかった。CGがあれだけよくできてるからそういうところが目立つ。もっと血みどろ汗みどろにならなきゃ。ピンチ感も出ない。俺も興奮度半減! キャラが悉くビジュアル系なのは勘弁したってください。

まぁ、とにかく凄かったです。でも現時点でここまで出来るんだったら、もっと進化した技術でこの方向性の映像をもう1度作って欲しいですね。俺の脳内で再生してるようなやつを。